1.感覚とは

人間は無意識のうちに、身体の内外の環境から刺激を感じとり、この刺激に対して反射的に適切な行動をとり学習や思索を行います。刺激をキャッチしている機能を感覚機能といい、これを担当する器官を感覚器官と言います。
感覚器の感覚細胞がそれぞれに刺激を受容すると、その情報は感覚神経を通じて中枢神経（脳、脊髄）に伝えられ、その中の伝導路を通って大脳皮質の感覚中枢に達します。感覚中枢の神経細胞はそれぞれの感覚に変換する機能を持ち、感覚として感じられる仕組みになっています。

2.感覚の分類

感覚は触覚、視覚、聴覚、平衡感覚、味覚、嗅覚などの特殊感覚、皮膚や筋、腱、骨膜などで感じれる体性感覚、内臓で感じられる内臓感覚の3つに分かれます。
特殊感覚と体性感覚は感覚神経、内臓感覚は自律神経に含まれる求心性線維が伝えています。
感覚は生きていく上で様々な危険を回避し、適切に行動をする為に必要な情報です。痛覚や温覚があるからこそ怪我や火傷を回避できるし、深部感覚があるからこそ目を閉じても立つことができるのです。

⚫︎特殊感覚（感覚神経）
視覚、聴覚、平衡覚、嗅覚、味覚
⚫︎体性感覚（感覚神経）
皮膚感覚（触覚、痛覚、温度覚）、深部感覚（関節の動き、筋や腱の伸張、振動覚など）
⚫︎内臓感覚（自律神経）
内臓痛（内臓由来の腹痛や胸痛など）、臓器感覚（空腹感、口渇感、尿意、便意、胸やけなど）