1.妊娠中はピラティスがオススメ

妊娠期間中は、身体に様々な大きな変化が現れてきます。ホルモンバランスも平常時とは違って、崩れやすくなり、つわりや食欲不振、便秘などの体調不良も起こる場合もあります。
さらに赤ちゃんをお腹に抱えているため、身体の動きも徐々に制限されてしまい、嗜好品などの自分の楽しみも制限されています。妊娠中はできるだけ、お腹の子に負担のないようなストレスの解消法を探す必要があるのですがやはり運動療法はおすすめになります。
マタニティピラティスは、本来のピラティスに加えてマタニティに特化したプログラムとなります。妊娠中のNG動作を除き、可能な範囲の可動域や負荷で行うので赤ちゃんにも母体にも負担なく行えます。妊娠中の体重増加にともなって必要になってくる体重コントロールや血糖コントロールの助けにもなり、妊娠糖尿病の予防にもなります。身体を動かすことは程よいストレス解消になり、筋肉を鍛えることで体力の維持、産後トラブル(尿漏れなど)の予防にもなりますので無理のない範囲で適度な運動はしておきましょう。マタニティピラティスでは、身体を鍛えることによって妊娠中の心身を充実させるだけでなく、妊娠期間から出産、さらに産後の回復のためにも良い効果が期待できます。

●身体を整えて快適なマタニティライフを！
ピラティスでは、インナーマッスルを鍛えることで、妊娠中のお腹の重さを支える肉体を作ります。子宮が大きくなるにつれてせり出してくるお腹は背骨や筋肉を歪めます。
そこでインナーマッスルを鍛えて背骨を支えて、体幹部の姿勢を守ることが効果を発揮します。背骨を支える筋肉が鍛えられると、体を動かしやすくなり、生活が楽になるでしょう。
またマタニティピラティスは出産に必要な「骨盤底筋」を鍛える効果があります。妊娠娠中はホルモン（リラキシン）により骨盤が緩みやすくなっているため、関節を支える筋肉をしっかり使えるようにしていく必要があります。

⚫︎ストレス解消しリラックス効果
妊娠出産で女性のホルモンバランスは変化しやすく、ストレスから呼吸が浅くなってしまうことも多いです。呼吸が上手く行えないと自律神経の乱れにも繋がってきます。ピラティスは呼吸を大切にするエクササイズなのでこのような時期に最適です。マタニティピラティスでは、痛みもなく身体を動かすことができるため、適度なリラックスとリフレッシュ効果が得られます。

2.妊娠週数によって気をつけること

⚫︎妊娠初期
妊娠初期は、子宮が大きくなり、ホルモンの変化も始まるので、疲労感や吐き気などの悪阻が現れます。マタニティピラティスは妊娠中に合わせたプログラムではありますが、強度の高いエクササイズは避けます。また事前に医師から運動の許可を得ておくことも必要です。16週を過ぎるまでは多くのことを気をつけましょう。

⚫︎妊娠中期
早産などのリスクも少ないため、ピラティスでしっかりと身体を鍛えましょう。この時期くらいから現れる腰痛や浮腫みなどの改善エクササイズもしっかりする必要があります。しかし、関節を緩めるホルモン（リラキシン）の影響もあるので痛み等が運動で必ず改善するとは限らないのでそこも頭に入れておく必要があります。仰向けのエクササイズは子宮が大静脈を圧迫し、胎児への血流が制限される可能性がありますので最小限無理ない範囲で行いましょう。

⚫︎妊娠後期
出産には体力が必要なので身体を鍛えることは大切です。お腹の胎児が大きくなることで、その重みを支えるため背骨のカーブをが大きくなり、肩は前に丸め、腰を前弯させている状態です。腹圧が強くかかり過ぎるエクササイズやうつ伏せ、回旋運動は避けましょう。