1.ベータアラニンとは

ベータアラニンはアミノ酸の一種であり、骨格筋でヒスチジンと結合し、カルノシンを生成します。カルノシンは高強度の運動時に乳酸が生成される過程で発生する水素イオンによる酸性を中和する働きを持っており、運動中の筋疲労を抑制する効果があり、結果的に運動中のパフォーマンス向上を期待できるとされています。
国際スポーツ栄養学会（ISSN）ではベータアラニンはトレーニングパフォーマンスを高めるサプリメントで明らかに安全で効果のある強力なエビデンスを示すものとしてエビデンスAと評価されています。

2.ベータアラニンのエビデンスと正しい摂取法

●ベータアラニンのエビデンス
2012年のメタ解析(複数の研究データをもとに大規模で行われる最も信憑性の高い研究)ではベータアラニンはプラセボと比較して運動指標を大きく向上させたという結果となりました。そしてベータアラニンはこの研究により下記のことを注意点として挙げました。

・ベータアラニンは60秒以下の運動に対してはわずかな効果しかない
・ベータアラニンは60秒〜240秒持続する運動に対して有益な効果がある

ここで疑問が生じますが、トレーニングは全体でみれば30分〜60分程度行う方が多いと思いますが、1セットでみると60秒以下がほとんどです。ではトレーニングに対しての研究はどうなのでしょうか？
2009年と2013年の研究では6秒〜60秒持続時間の運動に対してパフォーマンスが向上したと発表されるものや、2016年の研究ではベータアラニンを8週間摂取を継続することで65%1RMでおこなうレッグプレスの反復回数が増えたというデータもあります。しかし、60秒以下の運動では有益な効果を得ることができなかったという研究も複数あるのは事実です。このことからもわかるようにウエイトトレーニングにおいても効果は期待できるので試す価値はありますね。

●ベータアラニンの摂取方法

まずベータアラニンをサプリメントで摂取する場合、最も効果が高く、ベータアラニンフラッシュ（摂取することで皮膚がピリピリする感じがある※健康上問題はない）作用がない「CarnoSyn」という銘柄を選択することをお勧めします。（銘柄なのでサプリメントの会社ではない）
摂取方法としてはクレアチンと似た感じで、1日に5gを１ヶ月以上摂取を継続することにより効果を体感してきます。特に摂取するタイミングや回数、他の栄養素との組み合わせも気にする必要はありません。